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陥没乳頭で悩んでいる人は病院で手術をして治そうと考えている人も多いでしょう。

陥没乳頭の程度に関わらず、手術によってほとんどの場合は改善することができます。

しかし、再発リスクなどいくつかのデメリットがあるのも事実。

このページでは、陥没乳頭手術のメリットとデメリットや さまざまな陥没乳頭の手術方法についてご紹介します。

陥没乳頭手術を受けるべきか迷っている方に、どういった病院で受けるべきかも紹介していますので、情報収集の際のひとつの参考にしてもらえればと思います。

陥没乳頭には2つのタイプがある

陥没乳頭とは、乳頭が乳輪から突き出ておらず、常に陥没した状態になっている乳頭のことをいいます。

同じように乳輪と乳頭がほぼ同じ平面にある状態は、厳密には扁平乳頭と呼ばれますが、陥没乳頭の一部にふくまれます。

どちらも、皮膚が足りず、乳管が短い状態で、主に先天的要因により起こる現象ですが、ごくまれにアトピーなどの炎症や、外傷に寄っても引き起こされます。

さらに陥没乳頭には、外部からの刺激によって乳首部分が出る、出ないによって2つのタイプにわけることができます。

仮性陥没乳頭

日常では陥没状態になっていても、少し手で刺激を与えたり、マッサージや乳頭吸引器を使ったりすることで、乳首が露出状態のことをいいます。

仮性陥没乳頭の場合、赤ちゃんを産んで乳首を吸わせていれば少しずつ改善していく場合もあり、そのまま放置していてもそこまで問題はありません。  

真性陥没乳頭

手でのマッサージはもちろん、乳頭吸引器などでケアをしても乳首が露出せず、陥没した状態のことをいいます。

この場合だと、出産後の改善も難しく、赤ちゃんが授乳障害が引き起こされたり、分泌物が溜まって乳腺炎のような病気を引きおこす危険性も出てきます。

仮性陥没乳頭と真性陥没乳頭は自分でどうやって見分ける?

では、仮性の陥没乳頭と真性の陥没乳頭とは、どうやって見分けたらいいのでしょうか?

見分け方は簡単で、まずは指を使って刺激を与えてみて、まったく出てこないものや、出方が不十分だったり、出てきても中央がくぼんでいたり、くびれがなかったりするものは真性陥没乳頭です。

一方で刺激を与えれば出てくるもの、完全にくびれが出来るもの、時間がたてば戻るけど、数分以上はくぼまないものは仮性陥没乳頭です。

具体的な指での刺激方法は次のとおりです。

仮性か真性かを判別する刺激方法
  • 片方の手で乳房を持つ
  • もう片方の手で乳首をつまみ引き出す
  • 乳首をつまんだまま、上や下から挟み込むように5秒ほど圧力をかけていきます。

このとき、つまむ強さは痛くなりすぎないように自分で調節するようにして下さい。

なぜ手術だと真性陥没乳頭が治る?

真性陥没乳頭でも、高度な技術と実績をもつ専門医による手術によって治すことができます。

なぜ手術によって治るのか、それにはまず乳房の仕組みが関係しています。

乳房は9割の脂肪組織、そして1割の乳腺組織からできています。 乳腺組織は、ぶどうの房のように何本にも枝分かれしていて、乳頭を中心に15本から20本ほどの乳腺が放射線状になって並んでいます。

枝分かれしたものはお互い乳管で繋がれていて、乳頭まで乳腺で作られた母乳を運んでいるのが乳管です。

陥没乳頭の原因は、乳頭を支えている繊維組織が未発達だからとされています。

一般的には胸が成長していくと乳腺が発達し、乳腺を守るため、乳腺周りに脂肪が蓄えられ、胸は大きく成長していくとされています。

しかし、人によっては胸の成長に対して、乳管の成長が追い付かず、短いままになってしまい、そのため乳頭が内側へ引っ張られてしまうのです。

これにより、陥没乳頭になってしまうとされています。

手術では乳管を瘢痕様組織より取り除くことで症状を改善します。

陥没乳頭には様々な手術方法がある

一般的に、陥没乳頭の手術は経験を積んだ医師が行う高度な部類の手術となります。

その手術方法もさまざまあり、術後の状態や再発リスクも変わってきます。

手術を検討する前に方法について十分に調べておくことで、医師への相談や病院選びにおけるひとつの指標となりえます。

そこで、陥没乳頭の代表的な手術方法をいくつか紹介していきます。

ただし、どの方法もすべての病院で対応できるわけではありません。病院によってできるもの、できないものもあればいくつかの手術方法から選ぶことができる場合がありますし、こちらで紹介されている方法以外でも病院独自で行っている手術法もありますので、参考情報としてご覧ください。

Nanba法

乳首の根元を切ることで、乳頭自体を盛上げ、自然に皮膚をのばすことで、陥没状態を改善させる方法です。

比較的軽度な陥没乳頭に対する方法となります。

メリットは、乳管を切断しないこと、傷が目立たない事です。

デメリットは、ただ皮膚を盛り上げるだけの手術のため、再び陥没してしまう再発のリスクが高いことです。

そのため、重度の陥没乳頭には不向きなことです。そのため、Nanba法を医師から提案された際は、再発リスクのことも頭に置き、しっかりと医師と話し合うようにしましょう。

Teimourian法

陥没乳頭部分に糸をかけ、引き出します。

次に、乳頭の周囲で、乳輪の皮膚を2か所三角形に表皮を切除して、残った真皮で皮弁を作ります。

そして、乳頭が出た状態で乳頭基部にトンネルを作って、2つの真皮弁をトンネルの中で交叉させ、固定します。

この交叉した皮弁が土台になり、陥没乳頭が戻るのを防止します。

メリットは、nanba法に比べ再発しづらいことと、乳管を切ることなくそのまま温存されることです。(手術後、瘢痕収縮が起こり、まれに再発することもあります。

デメリットには、nanba方と同じく重度の陥没乳頭には向いていない方法とされています。

Sakai法

自分の皮膚で切除部分を補い、欠損した部分を補う方法です。

メリットはTeimourian法と同じく再発リスクが少ないことです。(手術後、瘢痕収縮が起こり、まれに再発することもあります。)

一方で、乳管を十分に剥離して、引き出すため、手術の行程が多く、高度なテクニックと経験が必要で、すべての医師が対応できるわけではなく、施術できる病院も限られてきます。

また、Skai法の場合、ある程度乳管を切開するため、手術後に授乳がしづらくなることがあります。

Skoog法

乳頭と乳輪の側面を4カ所をくさび状に切除して、切除した部分で乳頭の基部を締めあげるように縫合することで乳頭を立たせる方法です。。

この術法は古くから日本で形成外科や、美容外科が用いてきた術式のひとつです。

基本的な目的はほかの方法と変わりはありませんが、肥満体の方を手術するケースなど、より多くの組織を切除する際にメリットがあります。

デメリットは乳頭に多くの切り傷や、縫い傷が残ってしまう為、乳頭への血行障害が起こる可能性があることです。

また、肥満体の方を手術する場合は、生活習慣病やアレルギー等の検査が必要となる場合があります。

陥没乳頭の手術費用はどれくらい?

陥没乳頭手術に必要な費用は、保険が適用される場合と、適用されない場合とで、大きく異なります。

まず、保険がどのような場合に適用されるのか、その条件は以下のとおりです。

陥没乳頭手術で健康保険が適用される条件
  • 40歳未満であること。
  • 今後授乳する予定のある。
  • 陥没乳頭が原因で授乳が困難な場合。

あくまでも今後子供を生んで授乳する予定のある方に限られ、美容目的で保険適用を受けることはできません。

また、医療機関によっては保険適用外の自費診療のみで、保険適用手術を実施していない場合もあるので、確認することが必要です。

具体的な費用の相場感は、保険適用の場合、手術費用は4~5万円、保険適用外の手術の場合、30万〜50万が平均で、病院ごとに費用の幅が大きく異なります。

以下、日本全国で陥没手術の費用のめやすを公開している医療機関の一覧をご紹介します。(2019年1月調べ。情報が古くなっている可能性もありますので詳しくは各病院にお尋ねください)

病院名 手術費用のめやす 保険適用
恵比寿ウエストヒルズクリニック 片側23,000円(保険適用後)
両側46,000円(保険適用後)
ナグモクリニック 両側45,000円(保険適用後)
城本クリニック 両側300,000円  
共立美容外科 片側270,000円
両側432,000円
 
神田美容外科形成外科医院 両側300,000円
片側180,000円
 
クリニカ市ヶ谷 片側78,000円
両側148,000円
 
リッツ美容外科 367,500円(両側・片側不明)  
吉田美容形成クリニック 240,000円(両側・片側不明)  
ヴェリィ美容形成クリニック 300,000円(両側・片側不明)  
池袋皮フ科形成外科 片側23,000円(保険適用後)
両側46,000円(保険適用後)
北村クリニック 両側432,000円  
矢永クリニック 両側45,000円(保険適用後)
名古屋第二赤十字病院 両側50,000円(保険適用後)
浜口クリニック梅田 片側25,000円(保険適用後)
両側50,000円(保険適用後)
麗ビューティ皮フ科クリニック 280,000円(両側・片側不明)  

陥没乳頭手術の手術代は、ローンを組んだり、クレジットカードによる支払いが可能なところもあります。

事前に手術を検討している病院やクリニックのホームページや電話で調べて、事前に費用のめやすや支払い方法の種類を把握しておくようにしましょう。

陥没乳頭手術直後はどのような状態になる?

陥没乳頭の手術は、基本的に、その部分にしか麻酔しない局所麻酔で行われるため、手術後すぐに帰宅することが可能です。

翌日からシャワーを浴びても良かったりと、激しい運動で 局部がこすれたりしなければ、基本的には普通の生活をすることができ、ダウンタイムはありません。

ただし、陥没乳頭手術後には、痛みや症状が出る可能性があります。

2~3日は鈍痛を伴う場合がありますが、痛みが長く続く、もしくは我慢できない場合は、どうしてもおさまらない場合は医師にご相談下さい。

そのほかにどのような症状がでやすいかどいくつか紹介します。

腫れ (約1週間~2週間)

乳頭に感染症や、内出血が出た場合は上記の期間より腫れが長引くこともあります。

内出血(約1週間~2週間)

陥没乳頭の手術により細かい欠陥が傷ついてしまい、皮膚の下で出血が起こり、乳頭の周りが紫になってしまうことがあります。

乳頭の感覚が鈍くなる

陥没乳頭手術後に一時的に乳頭の感覚が鈍くなってしまうこともありますが、数ヶ月で乳頭の感覚は徐々に回復してきます。

予後に起きやすい乳頭へのデメリット

また、手術後にはいくつかのリスクも存在しています。

手術を受ける前には、リスクを十分に分かった上で検討するようにしましょう。

傷跡が目立つ可能性

手術後の状態や経過によっては、傷の赤みや跡が残る場合があります。

多くの場合は数ヶ月かけて、色素沈着した薄茶色から白っぽい線へと徐々に色が変わっていきます。

しかし人により、体質や縫い付けた傷口のずれや治りが悪いことが原因となり、ケロイドのように傷口が赤く腫れ上がって盛り上がったり、反対にへこんだり、段差が出来ることがあります。

色素沈着が起こったときは、ほとんど目立ちません。それよりも傷跡が白っぽくなった場合に、周りの肌色と比べて目立ってしまうことがあります。

傷跡が目立ってしまった場合は、ステロイド注射、Co2レーザー照射、再切開といった方法で改善を図ることがあります。

ただし、傷を完全になくすことは難しく、あくまでも傷を目立たなくするための処置ということを念頭に入れておいて下さい。また、傷が目立たなくなるかは個人の体質によるものもありますので、限界があることをご了承下さい。

乳頭の感覚がなくなる

手術は乳頭の周りを切開するのですが、その際に細かい神経が傷ついてしまい、一時的に感覚が鈍くなることがあります。

通常3ヶ月程度で知覚は回復することが多いですが、まれに元の状態まで感覚が戻らないことがあります。

化膿する

手術跡が化膿する場合は、痛み・腫れ・赤み・熱感が増したり、長く続いてしまったりする場合は感染している可能性が疑われます。 感染症が起きた場合は、抗生剤の投与をおこないます。

膿がたまってしまっている場合は、傷を再度あけたり、または切開して膿を取り出す処置をします。

傷口が開く

手術の際に縫合した糸が外れてしまったり、傷の治りが悪かったりして傷が開いてしまうことがあります。

傷口が空いてしまった場合、状態を見て再度縫合したり、傷が塞がることを促すため、軟膏を塗ったりします。

手術糸が見えてしまう

手術後しばらくすると、手術の際に皮膚の下を縫い合わせている中縫いの糸が出てくることがあります。

放置していると化膿してしまうこともあるので、気づいた場合は早めに来院し、医師に処置してもらう必要があります。

乳頭が陥没する再発リスク

手術後しばらく経ってから再び乳頭が陥没してしまうこともあるようです。

手術前に、乳頭がどの程度陥没していたかの度合いにより再発の可能性は左右されるようですが、陥没の度合いが大きいと再発する確率が高いようです。

再発が自分で確認できた場合には、再手術などの対応策があるのか、すぐに手術を受けた病院で医師に見てもらいましょう。

ただし、陥没乳頭の手術後は炎症や腫れが残っているため、すぐに再手術が出来ない可能性があることを理解しておきましょう。

乳頭は出てきたが、形に違和感がある

手術後の乳頭の形に以前よりも違和感を感じることもあります。手術後に起こりうる乳頭の形としてどのようなリスクが考えられるのかご紹介します。

向きや大きさが左右非対称になることがある

 例えば、左の乳首は上を向いているが、右の乳首は下を向いている場合や、どちらかの乳首が乳輪の真ん中ではなく下の方にいるなど、乳頭の位置が左右比対称になる場合もあります。

また、右と左で乳頭の大きさが明らかに違ってしまう場合もあります。

手術後3ヶ月程度はむくみが生じるため、乳頭が大きく見えることがあるので、むくみがとれるまでは少し時間を置いてもらう必要がありますが、時間が経った後でも解消されない場合、小さい方の乳頭へサイズを合わせるように、もう片方の乳頭のサイズを小さくする手術を行うことがあります。

ただし、元々の乳頭の状態により、再手術を行っても完全に左右対称にはならない場合もありますのでご注意ください。

乳頭が壊死(えし)してしまう

陥没の原因となる繊維組織や、短い乳首をカットするときには乳頭の血管も一部分もカットします。

また手術後に乳頭が再び陥没してしまうことを防止するため、乳頭の基部をしめつけるよう縫い付けたり、乳頭を糸でつり上げるような処置をします。

そのような原因で乳頭の血流が悪化するため、ピンク色の乳頭が白っぽくなったり、暗い紫色になる場合があります。

その状態のまま放置した場合、乳頭の組織や皮膚が壊死して黒いかさぶたができて、はがれ落ちてしまいます。

このような状態になる前に処置が必要になるので、気づいた場合には早めに手術をした病院で医師に診察してもら必要があります。

メリット・デメリットの双方を十分に理解しながら陥没乳頭の手術は検討しよう

陥没乳頭手術にはほぼ確実に改善できるメリットがありながら、手術に求められる技術レベルが高いこと、また再発リスクや痛みが伴うこと、結果によっては乳頭の形が違ってしまうことなどいくつかのデメリットが存在することがおわかりいただけたかと思います。

以上の情報をふまえて、本当に陥没乳頭を手術によって改善する必要があるのか、手術を相談する際の参考にしていただければ幸いです。

また、手などの刺激によって、露出することができる仮性陥没乳頭の場合は、吸引器やマッサージ、陥没乳頭クリームといったアイテムを使うことで改善する可能性があります。

手術を検討する前に、自分のバストトップの状態を確かめてみて、これらのケア方法が可能であるか検討してみるのもおすすめです。

陥没乳頭を手術以外で改善するケア方法